親心
2018.06.01
親や親の立場(監督)が、子どもに望むことって、、
なんてことをアメフトのニュースをみて考えてたら、
吉野弘さんの詩を思い出しました。
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奈々子に
赤い林檎の頬をして眠っている 奈々子。
お前のお母さんの頬の赤さは そっくり 奈々子の頬にいってしまって
ひところのお母さんの つややかな頬は少し青ざめた
お父さんにも ちょっと酸っぱい思いがふえた。
唐突だが 奈々子
お父さんは お前に 多くを期待しないだろう。
ひとがほかからの期待に応えようとして どんなに自分を駄目にしてしまうか
お父さんは はっきり知ってしまったから。
お父さんがお前にあげたいものは 健康と自分を愛する心だ。
ひとがひとでなくなるのは 自分を愛することをやめるときだ。
自分を愛することをやめるとき ひとは他人を愛することをやめ 世界を見失ってしまう
自分があるとき 他人があり 世界がある。
お父さんにも お母さんにも 酸っぱい苦労がふえた。
苦労は 今は お前にあげられない。
お前にあげたいものは 香りのよい健康と
かちとるにむづかしく はぐくむにむづかしい
自分を愛する心だ。
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